今日は苦いネタを。
「違うバイクを近くの自転車屋から貰ってきた。エンジンかかるけど、他に悪いとこないかどうか、ざっと見てみてー」
というご依頼です。
うちは整備場が道路から丸見えなので、全然関係ないお客さんが時々来てくれます。今回の依頼もそんな感じ。
エンジンかかるから音だけで判断するだけで良い、お金はかけられない、という条件。
まあ、音聞くだけなら、と思い受けたのがまず間違いでしたね。
今日の犠牲車体は、3YKヤマハジョグZR初代モデル。バッテリーの交換すら外装の半分以上を外さないといけない、面倒くさいモデルです。
預かってその午後、キックでエンジン一発でかかりました。
ブーン、ブウウウウウウウウウウウン!
ブルン!
スコンッ
カラカラカラカラ…。
いきなりエンスト。その後いくらキックしてもかからず。
クランクとかピストンとかの異音は認められず。圧縮比も充分、火花も飛んでるしプラグも少し湿ってるし。
結局バラすしかなし。他の仕事山積みなのにorz
まず、エンストの原因はこれ
見えずらいと思いますが、キャブレターのお皿下に変なスライムが堆積してます。これがスロージェットに入りました。
スライムの正体は燃料ポンプ内に何者かが塗った汎用液体ガスケット。
おそらく昔ここから燃料漏れでもしてたんでしょうね。その時は都合よく止まったんでしょうが、徐々に溶けてキャブレターまで来ちゃったってところです。
プロなら燃料経路内に汎用なんて使うわけがない。とは思いますが、原因が分かったところで誰にも請求できない。トホホな日でした。
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